寝かしつけ後が“唯一の自由時間”…
毎日、家事に育児に追われている私にとって、夜の寝かしつけが終わった後は“束の間のご褒美時間”。
でも、疲れきった身体では、映画や長編小説を観る気力もなかなか湧かないもの。
そんな時こそ、短くて濃密な「ホラー短編集」がおすすめです。
サクッと読めて、しっかりゾクッとできる。
今回は、育児の合間でも楽しめるおすすめのホラー短編集から、それぞれ特に印象に残った1編をご紹介します。
📚短編ホラー小説おすすめ3選。
1.『怪談小説という名の小説怪談』澤村伊智
おすすめ短編:『高速怪談』
◆作品のあらすじ(ネタバレなし)
実家へと帰省するため、深夜の高速道路で始まる怪談会。
和気あいあいと語られていくちょっとした怖い話。
その中で、「堀」と名乗る初対面の人物が話し始めたのは、、
◆感想
いつかのホラー映画の話題が出たりと、楽し気な会話から空気が一変。
閉ざされた空間の中で、加速するスピード、パニックに陥る雰囲気がありありと浮かびます。
最後は、目に焼き付いてしまうような怖さです。
◆読みやすさと時間の目安
10〜15分で読了可能。
会話中心の構成なので、テンポよく進みます。
2.『ついてくるもの』三津田信三
おすすめ短編:『八幡藪知らず』
◆作品のあらすじ(ネタバレなし)
禁足地に足を踏み入れてみたい子どもたちの好奇心。
情報を集めたり道具を用意したりと、冒険の計画を進めていく。
しかし気味の悪い警告文が届くように。
不安を隠せないまま森へと入り、、
◆感想
得体のしれないものに、確実に関わっていってしまっている恐怖。
追い込まれていく描写は思わず息が上がりそうになります。
◆読みやすさと時間の目安
15〜20分で読了可能。
小学生の子ども目線の物語で、読みやすいです。
3.『玩具修理者』小林泰三
おすすめ短編:『玩具修理者』
◆作品のあらすじ(ネタバレなし)
なんでも直してくれる近所の「玩具修理者」
弟を過って死なせてしまった私は、弟を玩具修理者のところに持っていく。
奇妙な直し方を目にして気を失った私が目を覚ますと、、
◆感想
弟を直す様子は文字だから読んでいられます。
頭の中で自然に映像化してしまうそれは不気味でグロテスクです。
ラストの問いかけが背筋をゾクッとさせました。
◆読みやすさと時間の目安
15〜20分で読了可能。
内容は濃いですが、勢いがあります。
👻まとめ。
1話だけでも、しっかり“怖さ”が心に残る
どれも短編ながら、印象に残る強烈な一編ばかり。
寝かしつけ後のわずかな時間でも、「怖い」をしっかり味わえるのがホラー短編集の醍醐味です。
気になるタイトルがあれば、まずはその一編から読んでみてください。
寝る前にちょっとだけ読むのにちょうどいい分量です。
この記事で紹介したホラー短編集
- 澤村伊智『怪談小説という名の小説怪談』より「高速怪談」
- 三津田信三『ついてくるもの』より「八幡藪知らず」
- 小林泰三『玩具修理者』より「玩具修理者」
コメントを残す